PROJECT STORY
限られた予算のなかで、効果を最大化するイベントを。
東尋坊などの観光名所があり、福井県随一の観光客数を誇る坂井市。この街では、さらなる地域の魅力の発信や認知度アップのために、平成28年度に「シティセールス推進課」を設置しました。しかし、広告にかけられる予算は十分とは言えません。限られた予算のなかで、いかに効果的なアピールを行うか。そこで、課のPR戦略に基づき企画されたのが、首都圏におけるプロモーションイベント『切手で巡る全国お城旅』でした。
坂井市のイメージを、カタチにするために。
坂井市のシティセールス推進課が検討したイベント原案は、以下のようなものでした。
- ●一筆啓上賞*1を軸に、同日開催の日本郵便株式会社のイベント「2016ふみの日イベントinKITTE」と連携したイベントにしたい
- ●一筆啓上の発祥の地・丸岡城を軸に、現存12天守城*2の自治体と連携したイベントにしたい
- ●坂井市をアピールする物産展を行いたい
- ●現存12天守城の各自治体の物産展も行いたい
- ●子どもから大人まで楽しめて、外国人観光客も足を運ぶイベントにしたい
これらの複合的かつ広範囲なアイデアを、ともにまとめあげるためのパートナーを探していた坂井市。リコージャパンは、市のイメージをカタチにすべく、デジタルとアナログを融合させたプロモーションを提案しました。
*1
一筆啓上賞
日本一古い天守閣を持つ丸岡城には、日本一短い手紙文が刻まれた石碑があります。このことを全国に知ってもらいつつ、本物の手紙文化の復権を目指す目的で開催されている手紙コンクールが一筆啓上賞です。丸岡町(現・坂井市)を一躍有名にした町おこし事業としても知られ、2016年で第24回を迎えます。
*2
現存12天守
最盛期は2万5000以上あった日本のお城も、江戸時代からの天守が現存しているのはわずか12城です。坂井市にある丸岡城はその貴重なひとつであり、現存最古の天守閣として知られています。
斬新な提案と組織力が評価され、パートナー企業に採用。
坂井市側には、リコージャパンとイベントとの結びつきがイメージしにくく、その点を不安視する声もありました。しかし、他の応募企業にはない、デジタルとアナログを組み合わせて一筆啓上賞と丸岡城を広くアピールするという斬新な提案と、東京に本部を置く組織ならではのサポート体制が評価され、パートナー企業として採用されました。開催まで約1ヵ月。十分な時間がないながらも、毎週1回の定例会議を開催し、着実に準備を進行。提案のみならず、さまざまな機材の手配、運営マニュアルの作成まで対応し、いよいよイベント当日を迎えました。
25,000人以上の来場者でにぎわい、イベントは大成功。
決して大きくはないスペースにも関わらず、連日多くの来場者でにぎわいました。特に初日は土曜日ということもあり、人の行き来に苦労するほどの盛況ぶり。 甲冑姿の武士が来場者を呼び込み、デジタル技術を駆使した体験型アクティビティで盛り上げ、物産展へと導くという理想的な流れが生まれ、7日間の来場者数はなんと25,000人以上。また、会場が東京駅前ということもあり、家族連れや外国人観光客も数多く来場するなど、プロモーションイベントは大成功で幕を閉じました。